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こんにちは。本家歯科医院院長の本家です。
今回は前回の続きでセレック治療について説明いたします。
セレック(CEREC)とはデンツプライシロナ社が販売している商品名です。口腔内を撮影する口腔内スキャナー(CEREC Primescan)、修復物の設計を行うソフトウェア(CEREC Software)、修復物を削り出して加工するミリングマシン(CEREC Primemill)、加工された修復物に焼成処理を行うシンタリングファーネス(CEREC SpeedFire)、これらを合わせてセレックシステムと呼びます。一般的にはCAD/CAM(computer-assisted design/computer-assisted manufacturing)システムとも呼ばれます。
ですのでセレック治療とは、デンツプライシロナ社が販売しているセレックシステムを用いて行うセラミック治療のことをいいます。
名前が似ていて紛らわしいですよね。
よく患者様からセレック治療とセラミック治療は違うのか?という質問を受けます。
答えは同じです。
さきほど説明したようにセレックシステムを用いてセラミックを作成しているので同じ治療なのですが、セレックシステムを用いることによるメリットがたくさんあります。
型取りが苦手な方も安心。口腔内スキャナーで口腔内を撮影するだけですので型取りの必要がありません。
通常ですと型取りを行い、そこに石膏を流して模型を作成します。その模型を技工所に送り修復物を作成してもらいます。
その際に型取りの材料、石膏の変形やヒューマンエラーがあり誤差が出てしまうことがあります。
その点、セレック治療では口腔内スキャナーでスキャンしデジタルデータで修復物を作成し、そのデータをもとにミリングマシンで削り出すので誤差がほぼありません。
通常はラボとよばれる歯科技工所へ型取りした模型を送り、そこで作成した修復物を歯科医院へ持ってきてもらいます。その為、型取りを行なってから約2週間ぐらいかかることが多いです。
セレック治療では、全て院内で完結する為、最短1日で修復物を作成することが可能です。
ジルコニアやe-maxなど強度の強いセラミックの場合は焼成という作業が必要な為、日数を頂く場合もありますが、それでも中3日程で作成いたします。
技工所では技工料がかかりますが、セレック治療では院内で完結する為、技工料がかかりません。その為、比較的安価な値段設定となっております。
セレックはセラミック治療だけでなく他の治療にも活用できます。
特に口腔内スキャナーであるPrimescanは型取りの代わりになるので、スキャンデータからマウスピースを作ったり、インプラントで用いるサージカルガイドを作成したりします。
やはり特徴は精密であるということです。特にインプラントではプランニングしたとおりの場所に埋入することが大事ですが、精密なサージカルガイドを作成できるPrimescanは重宝しています。