〒530-0036 大阪府大阪市北区与力町6-23
WEB予約

ブログ

Blog

インプラントのセミナーにを受講しました。|扇町駅・天満駅・南森町駅にある歯医者 - 本家歯科医院

インプラントのセミナーにを受講しました。

こんにちは。本家歯科医院院長の本家です。

先日「ハッチリーマーを用いた経歯槽頂上顎洞挙上術」というセミナーを受講しました。

 

上顎には副鼻腔の一つである上顎洞という構造があります。上顎洞は空洞であるため、そこにインプラントを埋入する場合、上顎洞底を挙上し骨を作る必要があります。

 

上顎洞底挙上術にはサイナスリフトとソケットリフトという2種類の術式があります。

・サイナスリフト

サイナスリフトは今ある骨の高さが6mm未満の場合に必要となる治療法です。上顎の側面から骨に穴を開け、そこから小さなスプーンのような器具で直接上顎洞底粘膜を剥離・挙上していきます。挙上したスペースに人工骨を移植します。もともとの既存骨が3mm以上あればインプラント埋入を行い、ない場合は約6~8ヶ月後、人工骨が上顎洞内で固まるのを待ってからインプラントを埋入します。

この術式は広範囲に骨を作ることができ、複数本埋入する場合に適していますが、上顎の側方に大きな穴を開ける必要があることから体への負担は大きくなります。また、術後の腫れや、内出血が起こる頻度も高い術式です。

・ソケットリフト

ソケットリフトは上顎の残っている骨の量が5mm以上の方に適用となります。具体的な手順としては、まずインプラントを埋め込むための穴を開けます。次に、専用の器具をその穴に挿入し、上方に槌打することで、骨とともに上顎の洞底を挙上する方法で。この技術により、新たに空間が生まれるのです。
そして、その新しい空間には、強固な土台となる人工骨を埋め込みます。この人工骨がしっかりと固定された後、インプラントをその場所に埋入します。インプラントが埋入された後、約2~3ヶ月ほど待ち、最終的な上部構造の製作が可能となります。

この術式は基本的に1本程度のインプラント埋入に行い、上顎洞底挙上量にも制限があるため使える症例が限られます。ですが、サイナスリフトと比較して低侵襲で短時間で行えるため、患者様の負担は少ないのが特徴です。

従来は「オステオトーム」という器具を用い、槌打(トンカチで叩く)を行うことで上顎洞底粘膜を挙上しておりましたが、力加減が難しく、上顎洞底粘膜を破ってしまう危険性がありました。

今回はハッチリーマーという新しい器具を使い、槌打することなく安全に上顎洞底粘膜を挙上するというセミナーでした。

 

セミナーは日曜日を使って朝から夕方まで丸一日あり、大変有意義な実習でした。講師である室木俊美先生、主催である株式会社モリタの皆様ありがとうございました。

歯科に限らず医療は日進月歩。どんどん新しい技術が発表されていきます。新しい技術はよりシンプルに、より低侵襲にと患者様のためになる技術ですので、今後も技術の研鑽を怠らないようにしていきたいと思います。

 

pagetop