虫歯を放置したら起きることとは?痛み・神経・抜歯リスクを徹底解説

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2025/12/24

虫歯を放置すると、どのような症状が現れるのか

虫歯は放置して自然に治ることはありません。

初期段階では軽い痛みやしみる程度の症状ですが、時間の経過とともに進行し、やがて日常生活に支障をきたすほどの激痛へと変化していきます。虫歯の進行は「C0」から「C4」までの5段階に分類され、それぞれの段階で異なる症状が現れます。初期虫歯(C0)では歯の表面に白いシミが見られる程度ですが、エナメル質に穴があく「C1」、象牙質まで達する「C2」と進行するにつれて、冷たいものや甘いものがしみるようになります。

さらに進行して神経に達した「C3」の段階では、何もしなくてもズキズキと痛む自発痛が発生します。この痛みは夜も眠れないほど強烈で、熱いものがしみたり、頭痛を引き起こしたりすることもあります。多くの方がこの段階で歯科医院を受診されますが、すでに神経の治療が必要な状態になっているケースが少なくありません。

最も危険なのは、激しい痛みの後に突然痛みが消える現象です。

これは虫歯が治ったわけではなく、神経が壊死してしまったサインなのです。神経が死ぬことで痛みの受容器がなくなり、一時的に痛みを感じなくなりますが、虫歯菌の活動は止まっていません。この段階では歯冠部分がボロボロになり、歯根部の崩壊も緩やかに進行していきます。根っこの先には膿の塊が生じる「根尖性歯周炎」という病気を発症し、歯茎の腫れや膿の排出、噛んだ時の痛みなどの新たな症状が現れます。

虫歯を放置することで生じる深刻なリスク

虫歯を放置すると、口の中だけの問題では済まなくなります。

まず食事への影響が深刻です。歯が痛むため、噛むことを避けたり、柔らかいものばかり食べたりするようになり、咀嚼不足による消化不良や食欲不振に陥ることがあります。十分に噛めないことで栄養の吸収が悪くなり、全身の健康状態にも悪影響を及ぼす可能性があります。また、虫歯によって開いた穴や隙間に食べかすが詰まり、プラークが蓄積することで、腐敗臭に似た強い口臭が発生します。

さらに恐ろしいのは、虫歯菌が血流に乗って全身を巡るリスクです。口腔内の細菌が歯茎から毛細血管に入り込むと、心臓病や脳梗塞、糖尿病などの既存の健康問題を悪化させる可能性があります。特に免疫力が低下している方や基礎疾患のある方は注意が必要です。上顎の虫歯では、感染が副鼻腔にまで広がり、副鼻腔炎(蓄膿症)を引き起こすケースもあります。慢性的な鼻づまりや頭痛に悩まされることになり、日常生活の質が大きく低下してしまいます。

顎の骨への影響も見逃せません。

虫歯が進行すると、顎の骨に炎症が起こり、「顎骨炎」や骨が溶ける状態を引き起こすことがあります。骨が変形したり、穴があいたりすることで、顔の形にまで影響が及ぶ可能性があります。また、妊娠中の方は特に注意が必要です。虫歯と同時に歯周病も進行している場合が多く、歯周病は早産や低体重児出産のリスクを高めることが知られています。母体だけでなく、お腹の赤ちゃんにも影響を及ぼす可能性があるのです。

神経が死んでも治療は必要な理由

痛みが消えたからといって安心してはいけません。

神経が壊死した後も、虫歯菌は歯の根の中で繁殖を続けています。根管という神経の入っている管の中で細菌が増殖し、根っこの先の小さな穴から外側に漏れ出て病巣を作り始めます。この病巣が原因で、歯茎の腫れや膿の排出、噛んだ時の痛みなどの症状が現れます。市販の鎮痛薬で一時的に痛みを和らげることはできても、根本的な原因である細菌感染を取り除かない限り、症状は繰り返し再発します。

この段階での治療は「根管治療」と呼ばれ、歯の根っこの中を洗浄・消毒する処置が必要です。汚染された組織をすべて除去し、特別な材料で根管を密閉することで、細菌の再侵入を防ぎます。根管治療には数回の通院が必要で、治療後は被せ物を装着して歯の機能を回復させます。保険診療で受けられるため、治療費は数千円程度に抑えられますが、被せ物の費用は別途かかります。

しかし、すべての歯が根管治療で保存できるわけではありません。

虫歯が歯根までボロボロになっている「C4」の段階では、歯を残すことが困難になります。根管治療を行っても感染を完全に取り除けない場合や、歯が割れている場合は、抜歯が最善の選択となることもあります。無理に歯を残そうとすると、周囲の健康な歯や組織に悪影響を与えるリスクがあるため、歯科医師の判断に従うことが重要です。

抜歯が必要になった場合の治療選択肢

抜歯は決してゴールではありません。

歯を失った後は、失った機能を補う「補綴治療」が必要になります。選択肢は主に3つあります。まず「入れ歯」は、取り外しが可能で比較的費用も抑えられる方法です。保険適用の入れ歯から、金属床義歯やノンクラスプデンチャー、マグネットデンチャーなど、見た目や機能性に優れた自費診療の入れ歯まで、幅広い選択肢があります。ただし、違和感を覚えやすいという欠点もあります。

次に「ブリッジ」は、両隣の歯を削って支えとし、橋渡しのように人工歯を固定する方法です。入れ歯のような取り外しの手間がなく、自分の歯のように噛めるメリットがあります。しかし、健康な隣の歯を削る必要があるため、将来的にその歯にも負担がかかる可能性があります。また、支えとなる歯が弱い場合や、複数の歯を失っている場合は適用できないこともあります。

最後に「インプラント」は、顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着する方法です。見た目も機能性も天然歯に最も近く、隣の歯を削る必要もありません。ただし、治療費が高額で、治療後も定期的なメンテナンスが必要です。また、顎の骨の状態によっては適用できない場合もあります。どの方法を選ぶかは、残っている歯の状態、予算、ライフスタイルなどを総合的に考慮して決める必要があります。

本家歯科医院の虫歯治療へのこだわり

当院では「痛みを最小限に」「歯をできるだけ削らない」「再発させない」という3つの治療方針を徹底しています。

痛みへの配慮として、まず表面麻酔で注射のチクッとした痛みを軽減します。さらに世界最細クラスの「33G」という極細の注射針を採用し、電動麻酔注射で麻酔液をゆっくりと一定のスピードで注入することで、ほとんど痛みを感じない治療を実現しています。「痛みの不安が強くて歯医者に行けなかった」という方にも、「これなら治療できる」と感じていただけるよう、最大限の配慮を行っています。

歯を削らない治療も重視しています。

従来の虫歯治療では、削る量が多いインレー(型取り)が一般的でしたが、当院では「CR(コンポジットレジン)修復」を積極的に採用しています。CRは健康な歯をできるだけ残せるだけでなく、その日のうちに治療が完了することも多く、費用負担も少ないというメリットがあります。ただし、虫歯の大きさによってはインレーやクラウンが必要になる場合もありますので、患者様の状態に応じて最適な方法をご提案しています。

再発を防ぐための精密治療にも力を入れています。高倍率の拡大鏡で細部まで視野を確保し、「う蝕検知液」を使用して虫歯だけを選択的に除去します。健康な歯を削りすぎることなく、感染部だけを狙って除去できるため、歯へのダメージを最小限に抑えられます。また、二次虫歯の原因となりやすい銀歯ではなく、樹脂やセラミック素材を推奨しています。これらの素材は見た目が自然なだけでなく、歯との適合性が高く、再発リスクを低減できます。

特に当院の強みは、「バイタルパルプセラピー(歯髄温存治療)」に対応している点です。従来であれば神経を抜く必要があった「C3」の段階でも、神経をできる限り残すことで歯の寿命を伸ばすことができます。神経を残せるかどうかは、その後の歯の健康に大きく影響するため、可能な限り神経を守る治療を行っています。

虫歯を繰り返さないための予防サポート

治療が終わっても、それで終わりではありません。

当院では「治す」だけでなく、「守る」治療を提供することを大切にしています。治療後も虫歯を繰り返さないために、正しいブラッシング指導を行い、患者様一人ひとりの口腔内の状態に合わせた歯磨き方法をお伝えしています。歯ブラシの選び方や磨き方、フロスや歯間ブラシの使い方など、日常的なセルフケアの質を高めることが、虫歯予防の基本です。

食生活のアドバイスも重要です。虫歯の原因となる糖分の摂取タイミングや、歯に良い食べ物、唾液の分泌を促す食習慣など、生活習慣の改善をサポートしています。また、定期的なクリニックでのクリーニングも欠かせません。どんなに丁寧に歯磨きをしていても、磨き残しは必ず発生します。プロフェッショナルケアで歯垢や歯石を除去し、フッ素塗布で歯質を強化することで、虫歯のリスクを大幅に減らすことができます。

定期検診では、初期虫歯の早期発見も可能です。「C0」の段階であれば、削らずに経過観察とフッ素塗布、ブラッシング指導だけで元の状態に戻せることもあります。早期発見・早期治療ができれば、歯を削る量も少なく、治療期間も短く、費用負担も軽くなります。「もっと早く来ればよかった」と後悔する前に、定期的な検診を習慣にしていただくことをお勧めしています。

まとめ:虫歯は放置せず、早めの受診を

虫歯を放置すると、痛みや腫れだけでなく、全身の健康にまで影響を及ぼす可能性があります。

初期段階では軽い症状でも、進行すると神経の治療や抜歯が必要になり、治療期間も費用も大きくなってしまいます。「歯がズキズキ痛む」「冷たいものや熱いものがしみる」「歯の表面が黒ずんできた」「食べ物が歯につまりやすくなった」「一年以上歯科検診に行っていない」といった症状がある方は、早めにご相談ください。

当院では、痛みの少ない治療、歯をできるだけ削らない治療、再発させない精密治療を徹底しています。神経を守るバイタルパルプセラピーにも対応しており、患者様の大切な歯を長く守るために、最善の治療をご提案しています。治療後のブラッシング指導や食生活アドバイス、定期的なクリーニングによる長期的なサポートも行っていますので、安心してお任せください。

「痛くなる前に診てほしい」「しみるけど放置している…」「歯を削りたくない」そんな方は、一度お気軽にご相談ください。虫歯は早期発見・早期治療が何よりも重要です。あなたの歯を守るために、私たちが全力でサポートいたします。

著者情報

院長 本家 慶洋(ほんけ よしひろ)

経歴
2012年 朝日大学歯学部歯学科 卒業
2012年 大阪歯科大学保存修復科 研修
2014年 大阪歯科大学歯内治療科 勤務
2015年 医療法人山羽歯科医院 勤務
2015年 医療法人宏仁会小池歯科医院 非常勤勤務
2018年 医療法人山羽歯科医院 副院長就任
2021年 本家歯科医院 開院
資格・所属学会
日本口腔インプラント学会 会員
日本臨床歯周病学会 会員
インビザラインGo認定ドクター
MORITA PRACTICE COURSE
JIADS ペリオコース
GCマイクロスコープセミナー
青嶋徹児先生ダイレクトボンディングセミナー
GPOレギュラーコース
中田光太郎先生ティッシュマネジメントセミナー
経歯槽上顎洞底挙上術セミナー

 

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