歯科クリーニングと歯石除去の違いとは?効果・料金・通院ペースを徹底解説
2026/02/09
歯科クリーニングと歯石除去、どう違うの?
「歯医者でクリーニングをすすめられたけど、歯石取りとどう違うの?」
そんな疑問を持たれる方は少なくありません。実は、歯科クリーニングと歯石除去は目的や内容が異なります。歯石除去は歯周病治療の一環として行われる処置で、保険適用が可能です。一方、歯科クリーニングは予防や審美を目的とした幅広いケアを指し、保険適用外となる場合もあります。
本家歯科医院では、患者さん一人ひとりのお口の状態に合わせた予防歯科を提供しています。「痛くなってから治す」のではなく、悪くなる前に守ることを大切にしているのが特徴です。虫歯や歯周病は治療を繰り返すほど歯の寿命が短くなるため、「今ある歯をできるだけ長く使う」ための通い方を提案しています。
この記事では、歯科クリーニングと歯石除去の違い、それぞれの効果や料金、おすすめの通院頻度まで、歯科医師の視点から分かりやすくご紹介します。
歯石除去(スケーリング)とは?
歯石除去は、歯周病治療として行う処置です。
歯の表面についた歯石を専門的な機械で除去します。歯石やプラークは細菌の塊であり、除去しないと歯肉の腫れや出血、歯を支える歯槽骨が破壊される歯周病を引き起こす原因となります。歯石は歯磨きでは落とせないため、歯科医院での処置が必要です。
歯垢と歯石の違い

歯垢とは「プラーク」または「バイオフィルム」とも呼ばれており、歯の表面に付着している白いネバネバしたものです。歯垢は食べかすではなく細菌の塊で、1mgの歯垢には約300種類、数億~10億もの細菌が存在しています。
これらの中には虫歯や歯周病の原因となる細菌も存在しており、磨き残しによって歯垢がたまると細菌が出す毒素によって虫歯や歯周病を引き起こしてしまいます。歯垢が唾液の中のミネラルと結合して石灰化したものが歯石です。歯垢は歯磨きで落とせますが、歯石になると歯の表面に強固に付着してしまうため、歯磨きで落とすことができません。
歯石除去の流れ
保険の歯石取りは、歯周病や歯肉炎が認められた場合に治療の一環として行います。
まず虫歯や歯周病の検査・レントゲン撮影を行い、検査結果をもとに歯科医師が診察します。その後、超音波スケーラーやハンドスケーラーを使用して歯石除去を進めます。歯石取りでは、歯ぐきの上についた歯石や歯ぐきの下についた「縁下歯石」を取り除きます。
歯周病が進行している場合は、歯周ポケット内の歯石を除去するスケーリング・ルートプレーニング(SRP)が必要になることもあります。この処置は痛みを伴う場合があるため、麻酔を使用して行うこともあります。
歯石除去の効果
歯石を除去することで得られる効果は以下の通りです。
- 虫歯、歯周病、口臭を防ぐことができる
- 歯肉炎や歯周病の改善が期待できる
- 歯磨きで出血しにくくなる
歯石は表面がザラザラしており、歯垢がつきやすい特徴があります。そのため、歯石を放置すると歯垢がたまり、さらに歯石が増えてしまうのです。歯石はすでに死んでしまった細菌の塊であるため、直接歯周病の原因にはなりません。しかし、歯石についた歯垢によって歯ぐきが炎症を起こし、歯周病の発症や進行するリスクが高まります。
歯科クリーニング(PMTC)とは?
歯科クリーニングとは、歯や歯茎の健康を保つために専用の機器を使ってプラークや歯石を除去する施術です。
歯石や着色汚れなど、セルフケアでは取り除けない汚れをプロの手で丁寧にケアすることで清潔な口内環境に導きます。クリーニングには保険診療と自由診療の2種類があり、それぞれ特徴が異なります。
保険診療と自由診療の違い
保険診療のクリーニングは、虫歯予防や歯周病の治療を目的としたものです。歯石除去や歯周ポケット内の洗浄、ポリッシングが治療の一環としておこなわれます。
一方、自由診療のクリーニングでは、疾患の予防や審美性の向上を目的とした施術がおこなわれます。自費の歯のクリーニングで行われるPMTCとは、「Professional Mechanical Tooth Cleaning」を略したもので、専門家が機械を使って歯垢・歯石・着色の除去を行うことです。予防や審美を目的とした自費診療のため、使用する道具や内容に制限がなく、患者様に合わせた施術が行えます。
PMTCの効果
PMTCは歯石取りの効果に加えて、以下の効果も得られます。
- 着色も取り除くことができ、歯本来の白さを取り戻せる
- 歯の表面がツルツルになり、歯石・歯垢・着色の再付着が防げる
- 歯質の修復、強化が期待できる
歯科医院でのクリーニングは完全に汚れを落とします。スッキリした爽快感、口臭抑制、むし歯・歯周病予防につながります。また、むし歯や歯周病の早期発見をして治療に取り掛かることができます。早い段階で治療を始められるので治療時間の減少、治療費の負担も軽減できます。
PMTCの流れ
PMTCの一例として以下の手順を紹介します。
- お口の中の状態を確認
- 超音波スケーラーやハンドスケーラーで歯石除去
- 専用の器具・機材を使用して、歯の表面に付着した歯垢・着色を除去
- 専用の薬剤で歯質の修復・強化
歯や歯ぐきの状態、着色汚れの程度などお口の中全体を確認します。歯科医院によって、唾液や細菌検査を行うこともあります。つぎに超音波スケーラーやハンドスケーラーで歯石を取り除き、専用の器具・機材を使用して歯垢・着色を除去します。
料金相場と保険適用について
歯石除去とクリーニングでは、料金体系が異なります。
保険適用の歯石除去
保険を適用した場合、歯石除去にかかる費用は3,000~4,000円程度です。保険が適用可能となるのは、歯科医師が診察を行った上で、病気になっていると判断した場合です。つまり、歯周病になっている方が治療の一環として歯石を除去する場合は保険が適用される可能性が高まるといえます。
対して、病気になっていない状態で歯石の除去だけを行う場合は基本的に保険適用外となるため、注意が必要です。保険の歯石取りは、歯石を取る前に虫歯の有無・歯周ポケットの深さの計測・レントゲン撮影でお口の中の状態を確認します。検査結果をもとに歯科医師が診察を行い、歯周病や歯肉炎と診断された場合、歯石取りを行うのが一般的です。
自由診療のクリーニング
保険を適用せず自由診療で歯石を除去した場合の費用相場は、5,000~2万円程度です。
自由診療で治療を受けるメリットは、歯石の除去だけを単体で行えるという点です。保険を適用した上で歯石の除去を行う場合、歯石の除去以外にもさまざまな治療や検査が並行して行われます。しかし自由診療で歯石除去を行う場合は、基本的にほかの治療や検査を行わないため、スムーズに治療を終えられます。
クリーニングは、PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)とも呼ばれます。クリーニングをする前に歯周病検査の必要はありません。保険の歯石除去とクリーニングは、費用だけではなく使用する機械も異なります。
通院回数と施術時間の目安
歯石除去やクリーニングに必要な通院回数は、お口の状態によって変わります。
歯石除去の通院回数
歯肉が健康で、かつ歯石の量も少ない患者さんであれば、1回ですべてを取り除ける可能性が高まります。ただし、歯医者に何年も通っておらず、歯石がたくさん付着している方の場合は、6〜8回ほどかかるケースもあります。
歯周病が進行している患者さんの場合は、上と下の顎で分けて除去を行うため、通院回数は2回になるケースがほとんどです。加えて、歯茎の内側に付着した歯石も除去する場合は、6回ほどにまでおよぶ可能性もあります。歯石除去の施術時間は30分から60分ほどです。軽度の歯周病の場合は3回ほど、重度の歯周病の場合は10回ほど治療回数がかかる場合もあります。
クリーニングの施術時間
クリーニングの施術時間は60分から90分ほどで、回数も一回で完了します。
しかし、歯石の量が多い場合は最初に保険の歯石除去で歯周病治療を行なってから、クリーニングをすることをおすすめします。クリーニング(PMTC)の方が虫歯や歯周病の予防効果は高いですが、保険の歯石除去(スケーリング)でも十分に効果があります。
SRPに回数がかかる理由
スケーリング・ルートプレーニング(SRP)は、歯ぐきの中、見えない部分にこびりついた歯石を除去する処置です。歯の根の表面を丁寧にクリーニングして、汚れが再びつきにくいように滑らかに整えます。この処置は痛みを伴う場合があるため、麻酔を使用して行うこともあります。
SRPに回数がかかる理由は以下の通りです。
- 麻酔をして行うため、一度に全体を処置できない
- 処置後に「しみる」などの症状が出ることがあり、体への負担を考慮して分割して行う
- 歯ぐきの中の見えない部分を感触で探りながら慎重に施術する必要がある
そのため、SRPは上下左右を6つのブロックに分けて、4〜6回程度に分けて行うのが一般的です。
おすすめの通院頻度とメンテナンス
定期的なメンテナンスは、歯の健康を守るために欠かせません。
3〜6か月に1回の定期健診
頻度は「一律」ではなく、虫歯・歯周病リスクに合わせて提案します。目安としては3〜6か月の方が多いとされています。「自分はどのくらいで通えばいい?」が曖昧にならないのが助かります。
予防歯科先進国であるスウェーデンなどの研究論文などで、歯周ポケット内の歯周病の原因となる細菌の数は3ヶ月で元の値まで戻ってしまうという研究があり、一般的に定期検診の頻度を3ヶ月に1回にしている根拠となっています。お口のトラブルが起こる前に定期的に検査やクリーニングを行っていくことにより、健康なお口の状態を保つことができます。
定期健診のメリット
定期健診が必要な理由は以下の通りです。

- 自分だけの歯磨きでは必ず磨き残しがあります
- 磨き残しは「新たなむし歯」「歯周病の再発」を引き起こします
- 口の中は常に変化し、自覚症状のないまま悪化します
歯科医院でのクリーニングは完全に汚れを落とします。スッキリした爽快感、口臭抑制、むし歯・歯周病予防につながります。むし歯や歯周病の早期発見をして治療に取り掛かることができます。早い段階で治療を始められるので治療時間の減少、治療費の負担も軽減できます。
本家歯科医院のオーダーメードケア
本家歯科医院では、検査でお口のリスクを確認したうえで、虫歯になりやすいタイプか、歯周病リスクが高いか、生活習慣(間食や磨き残しのクセ)があるかなどを踏まえて、一人ひとりに合ったセルフケア方法を提案しています。
さらに、しっかり向き合うために歯科衛生士の予約時間を長めに確保しているのも、「流れ作業じゃない安心感」につながります。予防で大事にしている3つのポイントは以下の通りです。
- フッ素を口の中に残す・・・家ではフッ素入り歯磨き剤、すすぎすぎない。歯科では高濃度フッ素塗布で虫歯予防。
- 歯垢を残さず落とす・・・家では1本ずつ丁寧に磨く+フロス。歯科ではスケーリング(歯石取り)/PMTC/磨き方指導。
- 細菌を増やさない・・・家ではデンタルリンスなどで洗浄。歯科では口腔内診査で状態チェック、細菌の確認。
「何をすればいいか」が整理されているので、予防が苦手な人でも続けやすいのが特徴です。
痛みを抑えた歯石取りの工夫
「歯石取りって痛いですか?」はよくある不安ですよね。
本家歯科医院では、歯ぐきが腫れていると痛みが出ることがある点を説明したうえで、痛みが強い場合は回数を分けるなど、状態に合わせて負担を減らす提案をしています。「我慢前提」じゃなく、なるべく痛みを少なくする方針が安心です。
超音波スケーラーの活用
主に「超音波スケーラー」という機器を使用しています。かつてのように「ガリガリ」と力任せに削り取るのではなく、超音波の細かい振動と水流で、歯石を粉砕して弾き飛ばします。歯や歯茎への負担が最小限で済むため、痛みや出血が大幅に軽減されています。
「水がしみるのが怖い」という方には、超音波のパワーを調整したり、手作業で丁寧に汚れを除去するなど、お一人おひとりの感じ方に合わせて対応します。
処置後の変化
SRPを行うと炎症が治まり、腫れていた歯ぐきが引き締まります。その際、一時的に冷たいものがしみるなどの症状が出ることがありますが、多くの場合は数日〜1週間ほどで落ち着きます。
歯ぐきの中の歯石は、放っておくと歯周病の大きな原因になります。定期的にスケーリングとSRPを行うことで、歯ぐきの健康を保ち、歯を長く残すことができます。
まとめ・・・予防歯科で歯の寿命を延ばす
歯科クリーニングと歯石除去は、目的や内容が異なります。
歯石除去は歯周病治療として行う保険適用の処置で、歯石やプラークを除去して歯肉の健康を守ります。一方、歯科クリーニング(PMTC)は予防や審美を目的とした自費診療で、着色除去や歯質強化まで含めた包括的なケアです。料金は保険適用の歯石除去で3,000~4,000円程度、自由診療のクリーニングで5,000~2万円程度が相場です。
通院回数はお口の状態によって異なりますが、歯石除去は1〜6回程度、クリーニングは1回で完了することが多いです。おすすめの通院頻度は3〜6か月に1回で、定期的なメンテナンスによって虫歯や歯周病を予防し、歯の寿命を延ばすことができます。
本家歯科医院では、患者さん一人ひとりに合わせたオーダーメードのセルフケアを提案し、歯科衛生士の予約時間を長めに確保することで、個々の状態にしっかり向き合います。予防のポイントとしてフッ素の活用、歯垢の除去、細菌の増殖抑制を掲げ、患者が何をすればよいのかを明確にし、続けやすくしています。
なるべく削りたくない、将来歯を失いたくない、できれば通院や治療の負担を減らしたい・・・
そう思っている方ほど、予防歯科との相性がいいと言えます。「痛くなってから慌てる」を減らして、治療を繰り返さない口を作るための通い方をサポートしてくれるのが、本家歯科医院の予防歯科です。定期健診を習慣にして、健康な歯を長く保ちましょう。
お口の健康について気になることがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。
著者情報

院長 本家 慶洋(ほんけ よしひろ)
https://doctorsfile.jp/h/199473/df/1/
経歴
2012年 朝日大学歯学部歯学科 卒業
2012年 大阪歯科大学保存修復科 研修
2014年 大阪歯科大学歯内治療科 勤務
2015年 医療法人山羽歯科医院 勤務
2015年 医療法人宏仁会小池歯科医院 非常勤勤務
2018年 医療法人山羽歯科医院 副院長就任
2021年 本家歯科医院 開院
資格・所属学会
日本口腔インプラント学会 会員
日本臨床歯周病学会 会員
インビザラインGo認定ドクター
MORITA PRACTICE COURSE
JIADS ペリオコース
GCマイクロスコープセミナー
青嶋徹児先生ダイレクトボンディングセミナー
GPOレギュラーコース
中田光太郎先生ティッシュマネジメントセミナー
経歯槽上顎洞底挙上術セミナー
